その聞きたくない音は突然やってくる…。 「ポフッ」
パキッた!と思ったらまずクライミングは中断してください。
どんなに惜しくても、悔しくてもやめましょう。
この記事から以下を学ぶことができます
- 緊急対応がわかる
- 回復のためのテーピング方法がわかる
- 治療や休養期間がわかる
- 休養期にやることが見つかる
- 休養明けのクライミングが理解できる
私はこれを確実にやったことで
2ヶ月後にクライミングを再開
半年後にはグレード更新(13a)
することができました。
では詳しく解説します。
パキった時の治療は?
- 受傷部を冷やす(川などで)
- テーピングでガッチリ固定
- クライミングを再開しない
パキッた直後は、まず受傷部を冷やしてテーピングしてください。
これによって過剰な炎症を抑えて、痛みを和らげることができます。
冷やすことができなければ、テーピングからで構いません。
受傷から1週間はテーピングで完全固定しておきましょう。
これによって痛めた組織のさらなる受傷を防止して、治る隙を作ることができます。
不便かもしれませんが、回復を早めるためです。
加温療法は受傷直後(少なくとも1週間)は行う必要はありません。
※そもそも加温の必要性はないと思っています
パキったときのテーピング
このテーピング方法はオリジナルです。








- 指の第一、二関節が反る方向に動かない
- 薬指でのホールディングがしにくい
クライミング関連の本に載っている方法でテーピングしてみましたが、指が動いてしまい痛みがあったのでオリジナルの方法にしました。
結果、メリットに書いた通り指の動きをいい感じに制限できました。
いつまでテーピングを継続するか
私は、このテーピングを14日ほど継続しました。
やめたタイミングは、テーピングしている指の付け根に小さな痛みを感じ始めた時です。
「日常生活で動かしたいけど動かせない」というのが筋肉系へのストレスになっていたのだと思います。ただし回復初期には紹介したテーピング方が正解だったと思います。
で、テーピングを完全にやめたのではありません。
薬指の根本を動かすことのできるタイプの巻き方に変え、1年ほど継続しました。
方法は以下の本に譲りますが、「第二関節を中心にX字にテーピングする」という方法にしました。
いつテーピングを交換していたか
薄汚れてきたら交換、みたいにしていました笑
他にも、「テーピングしているせいで痛い」のかな〜。みたいな時は、受傷した指を絶対に使わないことを前提にテーピングを解除していた時もあります。
ただし、寝るときはテーピングしておくことをおすすめします。
寝ている時に指をひねって、痛みで起きてしまう。ということが何度かあったので…。
パキリって何が起きているの?

パキリのほとんどは「“薬指の“Aー2腱鞘の損傷」(上図を参照)だそうです。
私も自分の指を押してみると、確かにAー2に痛みがありました。
この絵の通りで、腱を包んでいる鞘(Pulley)が部分的、もしくは完全に損傷しています。
パキッた時の治療/休養期間は?

パキリについての症状診断や治療については、この表が広く用いられています。
病院を受診しようかとも思いましたが、専門医のめどもなく、結局はこの表を用いて自己診断することにしました。
指の腹を押して痛みがある部分を確認すると、A2付近だけに痛みがある。
負荷をかけずに指を曲げ伸ばしすることはできる(少しだけ痛い)。
という結果からGradeⅡのA2 partly rupture(GradeⅢ寄り)だろうと判断。その場合、
- 10日間の固定
- 4週間の運動療法(クライミングはNG)
- 指の保護はテーピング
- 4週間後から簡単なクライミング
- 7週間後から完全に復帰
- 3ヶ月はクライミング中にテーピングをつけておく
こんな感じのことが表には書いてある。
GradeⅣでは手術が必要なので、痛みがひどい場合に自己診断はオススメできません。専門の病院を探しましょう。
休養期間に何をする?
私がやってみたことは3つでした。
美味しいものを好きなだけ食べる
ぼたん鍋、クエ鍋、すっぽん鍋と食べまくり飲みまくり生活でした。
たまにしかお会いできない方々と、楽しいひとときを過ごすことができました。
ふるさと納税もおすすめですよ。
体幹トレーニングやトレランをやる
指が使えないなら足と体幹かな、と思い立ちトレーニング笑
トレイルランニングは、誰よりも早く下山して温泉に入れるのが嬉しかったですね〜。
体幹トレーニングは、Instagramで見つけた以下がおすすめです!
投資の勉強をしてみる
投資はギャンブル、、という考えを捨てて少し勉強してみませんか?
国は
- 「みんなのことは守れません」
- 「だからiDeCoや積み立てNisaをやってください」
- 「税制優遇します」
とはっきり言っています。
投資の勉強、始めてみてはいかがでしょう?
クライミングはおすすめできない
指が使えないとなると、クライミングをすることはオススメしません。
クライミングするデメリットは2つあります
- 指に負荷がかかってパキリの回復が遅れる
- 指をかばって他の部位に負担がかかり新たなケガをする
休養明けに気をつけることは?
無理をしない、という一言につきます。
解説しなくとも、再パキリが怖くて無茶なことはやらないと思います。
ボルダリングなら最高グレードの6つ(初段→6級)、リードなら最高グレードの8つ(12c→10c)ほどグレードを落として登る。
痛みが出るようなら、傾斜を変えるかグレードを落とすなど強度を調整していました。
筆者の経験
2018年10月28日
河又のデザートソング核心で左手薬指からPOP音が聞こえた。
(棚っぽくなったスローパでポケット状の凹みがある)
即降りてきてクライミングを中断し、奥の洞窟に流れる湧水で受傷部を20分ほど冷却。
テーピングでがっちり固定して、この日は見学モードになる。
アップはPCAAメソッド + 10a、10cと入念にやったつもりなのになぜ。。と
しかも年末にはNZへクライミングトリップが控えている。パートナーになんと言えば、、と暗くなった
2018年12月20日
受傷後の6週間は紹介した通りに固定→気分転換→簡単なジムクライミングを行った。
出発の1週間前に城山のストーンフリーを4回登って指の状態を確認した。
この時になんとか行けそうだと判断。
2018年12月31日
NZに出発。
最高グレード12aまで(強傾斜のガバ多め)を触って遊べた。
垂壁の11aなどでは、嫌な予感を覚えたので途中で敗退したりした。
2019年01月13日
屋久島ボルダーに出発。
2日間ボルダリングを楽しみ、3級まで登る。
2019年05月11日
GWからトライしていたトップガン(13a)をPR!
テーピングは続けていたものの、ほぼ制限なくクライミングを再開できていた。
まとめ
今回はパキッたときの
- 緊急対応がわかる
- 回復のためのテーピング方法がわかる
- 治療や休養期間がわかる
- 休養期にやることが見つかる
- 休養明けのクライミングが理解できる
を紹介しました!
さまざまな思いが去来しますが(笑)、ムリせず回復に努めてください!
これらのサイトも参考にさせていただきました。
https://theclimbingdoctor.com/pulley-injuries-explained-part-1/
https://gripped.com/indoor-climbing/the-dreaded-finger-pulley-injury/
参考になればうれしいです!ではまた!
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